Q. スクラムマスターに向いているのはどんな人ですか?

スクラムマスターはチーム全体を冷静に観察できる人、言いにくいことでも言える人、みんなの役にたつことが好きな人が向いています。 技術スキルはあるに越したことはないですが、常に絶対に必要とは限りません。 スクラムの実現に責任を負うのでスクラムについての知識は必要です。

ときにはスクラムチームだけでは解決できない問題を組織的に解決するような動きをしなければいけないこともあります。 したがって、スクラムの適用範囲にもよりますが、外部の人(パートナーや業務委託の人)ではなく、自社の社員のほうがよいことも多いです。

もともとリーダーやマネージャーだった人がスクラムマスターをやると、従来の関係性がそのままスクラムチームに持ち込まれがちです。 すなわち各種イベントで、開発者がスクラムマスターに向けて報告したり、スクラムマスターの発言を待ったりしてしまうこともあります。 また人事評価の権限を持っている場合は、それが更に悪化する可能性もあります。 スクラムマスターは権限を持たないリーダーシップであり、上位職の人がやらなければいけない必然性はありません。

同じ理由で、技術的に優れている人(テックリードのような人)がスクラムマスターをやらなければいけない理由もありません。 その人がスクラムマスターを担当すると、チームとしての開発力は落ちる可能性があります。 本人の希望にもよりますが、本人が開発を希望するのであれば、そのまま開発してもらったほうがよいでしょう。