アジャイルFAQ
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    ステークホルダーとの調整はすべてプロダクトオーナーがやるのでしょうか

    そんなことはありません。

    スクラムガイド2020の日本語版に以下のような記述があります。

    スクラムチームは、ステークホルダーとのコラボレーション、検証、保守、運用、実験、研究開発など、プロダクトに関して必要となり得るすべての活動に責任を持つ。

    このように、ステークホルダーとのさまざまな関わりはスクラムチーム全体の責任であり、プロダクトオーナーだけのものではありません。 たとえば、技術的な説明や調整などでは、開発者自身がステークホルダーと直接会話したほうが効率的かつ効果的なこともあります。

    ただし、プロダクトバックログの最終決定権はプロダクトオーナーにあります。スクラムガイドには次のような記載があります。

    ステークホルダーがプロダクトバックログを変更したいときは、プロダクトオーナーを説得する。

    つまり、ステークホルダーとのやり取りの中で出た要求や提案をプロダクトバックログに反映するかどうかを判断するのはプロダクトオーナーの責任となります(ただし、判断や作業は委任できます。その場合も最終的にプロダクトバックログが適切であることは、プロダクトオーナーの責任です)。

    また、スクラムマスターもステークホルダーに対してさまざまな形で関与します。 スクラムガイドでは、プロダクトオーナーに対する支援として、 「必要に応じてステークホルダーとのコラボレーションを促進する」とあり、また組織に対する支援として「ステークホルダーとスクラムチームの間の障壁を取り除く」とあります。

    このように、ステークホルダーとの調整はプロダクトオーナーだけが担うものではなく、スクラムチーム全体が自分たちの責任に応じて行います。 ステークホルダーとの調整や関与については、スクラムチーム内で透明性を維持するようにし、検査と適応を繰り返して改善していくとよいでしょう。