スクラム導入で迷ったら――「SCRUM BOOT CAMP®」と「認定スクラムマスター研修(CSM®)」の賢い使い分けガイド
「スクラムを始めることになった。でも何の研修から受ければいいの? チーム全員で学ぶ? それともまず自分が資格を取る?」
このような悩みを私たちはよく耳にします。 そこで、スクラムを始めるはじめの一歩を踏み出そうとしている皆さまのために、弊社が提供する「SCRUM BOOT CAMP®」と「認定スクラムマスター研修(CSM®)」の両研修を比較しました。
5分で読めるボリュームなので、そのまま社内共有にもご活用ください。
1. 2つの研修を俯瞰する
まずは、2つの研修の全体像をざっくり俯瞰して見てみましょう。
SCRUM BOOT CAMP® | CSM®(Certified ScrumMaster®) | |
---|---|---|
受講形態 | 1日・チーム単位(15〜30名推奨) | 2〜3日・個人公開講習 |
主目的 | チームの共通理解と「最初の一歩」 | スクラムマスター個人の体系的スキル+資格 |
学び方 | 講義+体験ワークショップ | 座学+ワークショップ+認定試験 |
認定有無 | なし | あり(Scrum Alliance®の試験に合格することで付与) |
費用感 | オンライン参考価格 825,000 円〜(税込み) | 220,000〜330,000 円/人(税込み) |
おすすめ場面 | 導入キックオフ・関係者巻き込み | 専任スクラムマスターの育成・キャリア構築 |
2. シナリオで選ぶ
上記を踏まえて、さまざまなシナリオでどの研修が適しているか見てみましょう
シナリオA:まずはチームの足並みを揃えたい
課題:デイリースクラムが「報告会」止まり、経験者と未経験者の温度差が大きい
解決策:プロダクトオーナー・開発者・ステークホルダーを丸ごと1日集めて SCRUM BOOT CAMP®
- 共通言語を作り、ワークショップで「完成の定義」を体験
- その場で「明日から何を変えるか」を決めて持ち帰る
シナリオB:スクラムマスターとして旗振り役を立てたい
課題:チームにスクラムマスターが不在/経験不足で変化を牽引できない
解決策:候補者を CSM® に送り出し、知識と資格を獲得
- 受講後90日以内にオンライン試験で認定取得
- 帰社後は学びをベースにスクラムや周辺組織をアップグレード
シナリオC:経営層を巻き込む全社 DX キックオフ
課題:複数部門を越境した大規模プロジェクト、トップの理解不足
解決策:SCRUM BOOT CAMP® をオンサイト開催 → コアメンバーは CSM® で深掘り
- 「一体感」と「専門性」を段階的に育成し、組織変革を加速
- 必要に応じて アジャイルコーチング や 技術顧問 を継続活用して定着を支援
3. 参加者のリアルな声
「1日なのに再発見が多くコスパが高い」 — SCRUM BOOT CAMP® 受講者
「実務レベルの質問に講師が追随し、現場適用の勘所を得られた」 — CSM® 受講者
4. 申し込み判断の3つの決め手
まだ受講を決めていなくても、以下を整理しておけば社内説明がスムーズです。
1. 費用対効果
- SCRUM BOOT CAMPは30名 × 1日 → 1人あたり約3万円。部署横断の共通理解コストとしては割安
- CSMは1名あたり22〜33万円だが、資格保有者を社内コーチとして活用すれば投資回収が早い
2. リスク低減
- スクラム失敗の典型は「用語だけ浸透し、マインドセットが伴わない」こと
- 体験型のSCRUM BOOT CAMP は初動速度と共通理解を高め、誤解によるリワークを減らす
3. 継続学習の仕組み
- CSM取得後は SEU(継続教育要件)を2年ごとに更新 → 学習KPIとしてチームに浸透
5. まとめと次のアクション
迷ったらまずは…
チーム全体の温度差を埋める 👉 SCRUM BOOT CAMP®
まずは共通認識を持って会話できるようにします
あとで深掘りするなら…
専任スクラムマスターを立てる/キャリアパスを作る 👉 CSM®
社内の牽引役や育成の仕組みとして位置づけましょう
- SCRUM BOOT CAMPで全員が「Why」を共有
- CSMでスクラムをリードする人材を明確化
- 社内スクラムマスター+外部アジャイルコーチ支援で実践へ
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