Q. プロダクトオーナーが強い場合、弱い場合にどういうことが起こりますか?

たとえば会社の創業者や役員の人がプロダクトオーナーをするような場合、開発チームのメンバーもスクラムマスターもその人に対して意見を言いにくいということがあります。この場合、適切なフィードバックループが働きにくくなり、ひどい場合にはアイデアやプロダクトが良いものだと思っているのはプロダクトオーナーだけで、開発チームはうまくいくと思っていないというような不健全な状態になります。 どうせ意見を言っても取り入れられないと感じてしまうと、学習性無力感が蔓延していきます。これでは結果はでません。

一方でステークホルダーが強く、プロダクトオーナーが弱い場合には、ステークホルダーの言いなりになってしまうこともあります。この場合プロダクトオーナーに確固たる考えがないので、プロダクトバックログアイテムの並び順や内容は、声の大きい人の順番になり、結果的にプロダクトの軸がぶれたり、そもそも顧客の問題を解決できない役に立たないプロダクトが出来上がったりします。

プロダクトオーナーは一定の権限と、ステークホルダーとのコミュニケーション能力、そして必要に応じて「No」と言える能力が必要です。